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亀川徹氏の「サラウンドテクニック」解説

 
●オリジナルはNeumannのM50(ダイアフラムが球体に取り付けられ2kHz以上で指向性を持つ)をL,C,Rに使用。

●外側に全指向性マイク2本配置する。
   ●NHKの深田氏によって考案された方法。5本の単一指向性マイクと、両サイドに全指向性マイクを配置する。

●アレイの前後をCritical Distance(臨界距離)を挟むように設定する。
   

●2006年9月の大阪ザ・シンフォニーホールでのAESサラウンド実験で深田氏自身が使用したセッティング。

●L、C、Rに全指向性マイク(DPA4006)を使用。LS、RSにはDPA4006に高域に指向性を持たせる球体(APE-L50)を使用。

  ●Polyhymnia International (元Phillips Classical)によって提案された方法。

●ITU-R BS775のスピーカー配置に全指向性マイクを配置する。
  ●オランダ語で「理想的な単一指向性のアレイ」という意味の頭文字から考案されたINA3のサラウンド版。

●マイク配置はM.William氏のWilliam Curveから求められる。
(上記配置で前方のレコーディグアングルは180°)
  ●ドイツの放送研究所IRTのG.Theile氏が考案した手法。L、C、Rの隣接チャンネル以外でのファンタム音像の影響をなくすようにする。スーパーカーディオイドの低音不足を補うために全指向性マイクを用いて100Hz以下を加える。
  ●OCTのサラウンド版b(L、R間隔)によって前方のレコーディングアングルが変わる。

b=60cm→レコーディングアングル110°
b=80cm→レコーディングアングル90°
  ●2本の全指向性マイクを左右に、センターに双指向性マイクを用いる。全指向性マイクによる広がり感と低音の豊かさを生かしつつ、センターに双指向性マイクを用いる事で定位を安定させる。
  ●LS、RSは部屋の響きによって双指向性(横向き)を用いる。
   ●2本の単一指向性マイクを前後に、1本の双指向性マイクを横向きに配置して次式を用いて4つのチャンネルを作り出す。

L=Mf+S,  R=Mf-S
Ls=Mr+S, Rs=Mr-S
  ●ドイツの放送研究所IRTの G.Theile 氏によって考案されたアンビエンス用のアレイ。
   

●NHKの濱崎氏が考案したアンビエンス収録の手法。

●双指向性マイク4本を正方形に配置する。正面方向からの直接音の影響を最小にし、側壁からの反射音を収録する。

●前方は(FL、FR)はL,Rへ、後方(BL、BR)はLS、RSに送る。

●全指向性マイク4本を正方形に配置する。

●前方(FL、FR)はL,Rへ、後方(BL、BR)はLS、RSに送る。
 

                  

M.A.Garzon氏が考案した空間を3次元で収録再生する 「Ambisonic」の考え方に基づいたマイク。

A-Format:単一指向性マイク4本をFU(前上)RU(後上)LD(左下
)RD(右下)に配置する。

B-Format:全指向性マイクと双指向性マイク3本をX(正面)、Y(横)、Z(高さ)方向に配置する。
  ●SchopesのKFM360の両側に双指向性マイクCCM68を正面向きに配置する。
L=L(KFM) + L(CCM68) 
R=R(KFM) + R(CCM68)
LS=L(KFM) - L(CCM68) 
RS=R(KFM) - R(CCM68)
◆亀川 徹 氏 プロフィール
1983九州芸術工科大学音響設計学科卒業後、日本放送協会(NHK)に 入局。番組制作業務(音声)に従事し、N響コンサートなどの音楽番組を担当するとともに、ハイビジョンの5.1サラウンドなど新しい録音制作手法の研究に携わる。
2002年10月、東京芸術大学音楽学部助教授(現在は教授)に就任。音楽環境創造科と大学院音楽文化学専攻音楽音響創造で音響、録音技術について研究指導をおこなう。